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2007/01/06

寿初春大歌舞伎・夜の部

歌舞伎座夜の部は「郭三番叟」。
雀右衛門さん、魁春さん、孝太郎さん、芝雀さんを見てるだけで、春がきますよー♪
まさに眼福至極。
富十郎さんは、せっかくのご出演なのにあまり見せ場なく終わってしまったような印象で、残念!
富十郎さんなんだからー。もっといい見せ場が欲しかったよーぅ。

二本目「金閣寺」、これは見応えありました。
舞台の設えもこの上なく美しい。以前も書いたと思いますが、舞台装置の襖絵屏風絵の類が、それはそれは美しいのですよ。
今回も「金閣寺」ということで、金箔地に牡丹やら竹やら、松に雪の絵やらを書き込んだ襖や壁や、カキワリの絵が、素晴らしいんです。
そしてまたこのセットの中で、玉三郎さんの雪姫の衣装が美しく嵌っていること一幅の絵のごとし。
これだけでも楽しませてくれますが、お芝居もなかなか良かった。
玉三郎さんは前半、ほとんど動きがなくていわゆる「姫」状態なのですが、後半の見せ場、桜の木に縛られながら花びらと涙で鼠の絵を描くあたりはなにかが宿ったような色香と執念の気を感じさせるような演技でした。
あとで知ったのですが、舞台上の桜の木の位置は多くは上手側にあったそうですが、今回は玉三郎さんなりの解釈を加えて下手側にもってこられたとか。
雪姫が縛られてから夫の直信が引き連れられてきますが、この登場が上手ということを考えれば、桜が下手にあったほうがふたりの距離感が強調されて効果的かと思われます。
ならばなぜ今までの多くは上手側だったのか、これも調べると面白いかもしれません。
私は今回初めて「金閣寺」を観たので、上手の桜の存在感がつぶさにはわかりませんが…。(この場合も直信の登場は上手なのか?とか…)
舞台のつくりについての話が多くなってしまいましたが、こうした派手な設えは新春にふさわしい華やかさだったと思います。

三番目は「春興鏡獅子」勘三郎さんです!待ってましたぁ!!
お正月に勘三郎さんの鏡獅子を見れるとは〜!ほんとにお正月って感じで嬉しい!
勘三郎さんは、弥生もよければ獅子もよい。
弥生が持った獅子頭から獅子が乗り移るあたりなどは出色の表現力、流れも必然性もまっく違和感なく、それぞれの個性を踊り分けてしかもそれぞれが素晴らしいなんて、なんてすごいんでしょう。
胡蝶のふたりもなかなか息があってよろしゅうございました。私的には若干鶴松くんがポイント高し。
もうこれでお正月を満喫だわー♪とすっかり満足でした。

が、もう一本あります夜の部!「切られお富」でございます。
これは、残忍なシーンもあれど「これでいいのー?!」と突っ込みたくなるほど(笑)なんだか調子のいいお話。
なんといっても、ブラボー!と言いたくなるくらい「ワル福助」が素晴らしいの。
福助さん、こういう悪いオンナとか、意地悪とか拗ねんぼとかを演らせたら本当に嵌りますね。
悪くてズルいんだけど、ある意味、すっごくまっとうに成立している。笑。
ぜひともこういうお役をたくさん演って、楽しませていただきたいものです。

…と、かけ足ですがひととおりの感想。
お正月だけあって、豪華キャストで楽しませていただきました。
来月は、忠臣蔵の通しですよ。これまた楽しみ。
先月、天童に行ったとき奇しくも、広重美術館で「忠臣蔵」全段の浮世絵を見ていたりして、なんだかご縁を感じますー♪

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コメント

>みゅぅさん、はい。満喫しました(笑)この楽しみのために、毎日がんばります(^-^)v

本当に歌舞伎を満喫してきたのですね。
十二分に伝わってきますよ。
来月も楽しみがあるようで、羨ましいです。

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