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2007/03/14

歌舞伎座夜の部

急に時間が取れたので、夜の部に行ってまいりました。
今月は、通し狂言「義経千本桜」、夜の部は四幕「木の実」「小金吾討死」、五幕「すし屋」、大詰「川連法眼館」「奥庭」。
歌舞伎を見始めてまだ一年とちょっとの私でも、部分的には何回か観たこともある演目もある、人気演目です。
今回は、役者さんがみんなそれぞれ役に合っていた!

いがみの権太は仁左衛門さん。
調子が良くって小悪党で、妻と子のことは人一倍愛してて、悪行をあらためようと大芝居を打つけどそれが裏目に出て死んでしまう。
品のよい美しい役も素敵な仁左様ですが、こういうはすっぱな役もいいんですよねぇ。
悪くて猾いヤツなんだけど、色気があって、なにより底に流れている暖かさみたいなのが、滲み出ているんです。
コミカルな演技もお上手だしねー。うそ泣きしてるとこなんて、爆笑してしまいました。
もともと私、ストーリー的にいいますと、位の高い人を助けるために自分の妻子を犠牲にしたりするという流れが(他の物語でもよく出てきますが)理解できないのですよ。もちろん、話の流れとか時代背景としてはわかりますが、それが感動をよぶ?えっ?…って感じなんです。
だからこのお話も、実はあんまり賛同できない。なのに、ラストのシーンでは、泣けちゃったよー。これは、わからぬといいながらもどこかで共鳴するところがあるのか、それとも仁左様に泣かされたのか…。
いやもう仁左様がホントに素敵で素敵で、毎回観るたびに惚れてしまいます。

狐忠信は菊五郎さん。
動きはすごいし、狐コトバがひどく板についているし、すごい「芸」を観せていただいたなぁ、っていう感じ。
この方は、世話っぽい役も、高貴な人物も、変化ものでも(狐とか化け猫とか鬼とか)なんでも本当に上手くていらして、「役者」っていうのは、こういう方のことをいうのかなぁと感じいります。
狐忠信に関しては、もう何度もやってらっしゃるのでしょう(ですよね?)こなれている感じがして、この方の狐忠信、という唯一無二の芸になっているような気がしました。

静御前の福助さん、とても美しかったし。最近この方は、いぢわるーか面白いーか、だったので久々に素直に美しい雰囲気を見れました。やはり楚々とした美しさがあります。
小金吾の扇雀さん、討死するシーンの立ち回りがすごかった!あの縄をつかって行うパフォーマンスは、なんというのでしょう?敵役の方たちの動きもとても美しく迫力あったし、ものすごく工夫された組み立ての、見応えある立ち回りでした。

今日は、私は久々に一階で観劇(しかも2列目)。
最近ずっと三階席だったものでその感覚を忘れていたのですが、やっぱり舞台に近いと表情のひとつひとつまでよくわかっていいわー(当たり前ですよね)。
仁左様の美しさも堪能できたし♪(お顔も足も、膝小僧もキレイー)
それに、義太夫の詞もちゃんと聞き取れたし。(あっ。これは、私の技術の問題ですかね?)
三味線を弾く指先の美しいのもじっくりと拝見できましたし♪
なんか嬉しかったなぁ。
当然のことながら、花道も堪能できるわけですが、逆に舞台全体の動きやレイアウトを見るには、遠目のほうが良いわけで。
いろいろな位置から観てみるというのも、楽しみのひとつだなぁと、あらためて思ったのでした。

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コメント

>SwingingFjisanさん、仁左様素敵でしたっ!それから、辰巳さんの「化かされ」もキレイで格好良かったです♪
ほんとうに、場所によってお芝居の見え方捉え方が変わってきますよね。それはそれで、その出会いなんでしょうけど、やっぱり「引き」と「寄り」と両方で観れたら最高ですね。今度は幕見で行こうかしら。

仁左様は本当によかったですよね~。
座席の位置は悩みますね。時間と資金の余裕があれば、1回はかぶりつきで、1回は3階席で見たいところです。今回私は最前列で見ましたが、mamiさんと同様に舞台との距離の近い感覚を忘れていたらしく、役者さんの顔がこんなにはっきり見えるんだっけ、と驚きました。

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