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2007/03/26

通し狂言「義経千本桜」

千穐楽の本日、通しで観てきました。
こうして観ると、本当に今さらながらなんですが、「義経千本桜」という作品は、義経が落ち延びた吉野の桜のように義経をとりまく様々な人々(側近であったり敵の平家であったり市井のひとであったり)の、オムニバスのドラマなんだなぁとあらためて感じます。
そうすると吉野の山の桜の「下千本」「中千本」「上千本」「奥千本」と呼ばれているのもまた違った印象で迫ってくるものがあります。
この大曲は、義経・弁慶・静御前を軸にしながら、各段で平知盛・狐忠信・いがみの権太をそれぞれ主役に迎え、そのそれぞれが変化と魅力に富んでいて、ものすごく良くできている。今までは断片的に観ていたので、なんとなく複雑そうな印象を受けていたのですが、こうして観ると実によく整理されていることがわかりました。
これ以上構成要素が増えたら複雑すぎるだろうし、これ以下でも面白くない。それぞれのエピソードの深さと、個々の要素のの積み重ねのバランスが良いのでしょうね。
かれこれ250年あまり、人気演目として引き継がれてきている理由が、僭越ながら少し分かった気がしました。

なので、通しだったので足腰が疲れましたが、通しで観ただけの充実感はこの上ない!
配役も豪華、しかもうまい方ばかりで見応えありました。
なんといっても、狐忠信の菊五郎さん、いがみの権太の仁左衛門さんが最高でしたし、辰巳さんの踊りや殺陣が3階席からでも良くわかって嬉しかったし、「川連法眼館」の場での浄瑠璃の葵太夫さん三味線の野澤松也さんがすてきでした。
千穐楽とはいえ梨園の奥様とかには3階席ではお会いできないわーと思っていましたが、帰りがけ、富士純子さんがずーっと近くにいらして嬉しかったり。ほっそりして上品で、きれいな方でした。
あと、ロビーにいらした袴姿のオーラばりばりの年配の男性、どなただっただろうか?お名前思い出せないんですけど(ごめんなさい)役者さんですよ、美しい方でした。
ほかにも何人かすれ違ったりして、ミーハー心もくすぐられ、嬉し楽しで今月の歌舞伎座ともお別れしたのでした。

来月はいよいよ、信二郎さんの襲名!楽しみです♪

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