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2007年6月

2007/06/27

眠れよい子や

200706272326000「三人吉三」@コクーン 観てまいりました。
今日は平場2列目というまたとないお席。手狭だし正座はきついし、ということでいろいろ準備して早めに行こうと思っていたんですが、案の定仕事がつまってるもんでギリギリの到着。なんだかバタバタしてしまいました(^-^;。
でもって、たくさんお土産をいただいて帰ってきましたよ↑。(^^)たくさん降り続けた、「雪」でございます。十分にはらったつもりだったのに、バッグの中とかパンフの間とかに、たーくさん入っていました(^-^)。

前回は3階席で、それはそれで楽しめたのですが、やっぱり近くで観ると微妙な表情はよくわかるし、汗もかかっちゃうような席だったのですごい迫力!お芝居への引き込まれ方が尋常じゃありませんでした。
吉祥院の場、前回もいいと思ったけど、勘三郎さんのすごさを今日はひしひしと感じました。
めぐりめぐる因果を語る勘三郎さんの目が泪に満ちている。断ち切ることのできない、どうにもならない因縁を、罪を、どうしても背負わなければならないのか—と、外に出し切ることもできずに体中で哭いていた。出したらそれをまた、ほかのひとに背負わせてしまうだろうとでも思っているかのように。

火の見櫓の場の、福助さんと橋之助さんもまた、よかった。
前回のコクーンの「三人吉三」を私は観ていないけれど、もう少し同性愛的な要素が強かったと聞いています。が、今回はそれよりも、男女の別を越えて惹き合う宿命にあるふたり、といった雰囲気で、これを実の兄弟であるおふたりが演ることによって、かための血杯の深さ、因縁の濃さが増したように思います。
このことは、十三郎とおとせの勘太郎さん七之助さんにもいえることなのですが。こちらのお二人も初々しいながらも因縁強く、一目見て惹かれあってしまった様子がよく出ていました。
どうしようもない因果を「死」というかたちでふりきって(でも断ち切れていないと思うの)、雪が降り積もるなか林檎ちゃんの「眠れよい子や〜」という唄声が流れてきたときにはかなりぐっときました。壮絶な因果との戦いを鎮めてくれるものでした。

福助さんがのった櫓が舞台の最前に出てきたときはすごい迫力だったし、たちまわりをするたびに雪が席のほうまでかかってくるし、雪が客席にも吹きつけられてくるしで、最後のシーンはほんとうに、3階席から見ていた以上のエキサイティングぶりでした。
客席の間を通って登場する役者さんたちにもいちいち(心の中で)きゃあー!と大喜びし、客いじりされてドキドキしたり、お芝居に惹き込まれてうるうるしたりと、大忙し。
この興奮はやっぱり、平場ならではでしょう♪いや楽しませていただきました。
ロビーでは串田さんの著書「串田劇場」のサイン会をやっていて、自分の名前を書いて渡すと、名前を入れてくださるんです♪で、握手までしていただいてこれまた大喜びのワタクシ。
というわけで至福眼福のコクーンでございました。コクーンの平場、一度は経験すべし!笑。

200706272201000コクーンを出てすぐのスペースにあった舞台写真。
ね、雪、すごいでしょう?
(ちょっと欠けていますが、四枚並んでいるうちの下段左側、雪がドサッと落ちてきたシーンです。白いのはぜんーんぶ、雪。)

2007/06/25

カラダスキャン

をいただきました。
リクエストしてましたの。えへ。浅田真央ちゃんがCMしてる、アレですね。
体重計は持っていたんですが、いままでのはちょっとアバウトなものでしたので、体脂肪とかもわかるといいかなぁと思って。

届いてから早速、測ってみましたよ。(^^;;
もー立派な隠れ肥満でございます。(ていうか、すでに「隠れ」てないんですけど)
基礎代謝とか内臓脂肪とかも全部測れるから面白い。
これを励みに、ダイエットに精を出すことにしましょ。

ちなみにヨガに行き出してから、余計なストレスや雑念が減ってきたらしくて、夜更かししてもモノを食べなくなりました。(今までは夜中…もとい明け方まで仕事してると、ついついいろいろ食べちゃってたのよねー。いけないと思いながら。。)
今週は毎日夜中まで仕事しないと間に合わない有り様。
体調にも心をくばり、しっかりと乗り切ろう!

2007/06/24

能楽囃子コンサート

二日ほどあけてしまいましたが
(いいわけですが実はとっても忙しいのですー。私は6月7月8月を、乗り切れるんだろうか…)
(ああそれなのに)
22日に「能楽囃子コンサート」@国立能楽堂 に行ってまいりました。
(まだまだこりてません)

このコンサートは、亀井広忠さんプロデュースの「お囃子のコンサート」です。
特別出演の伝左衛門さん伝次郎さん、お笛方の一噌幸弘さんによる「獅子」に始まり、素囃子「宝生流 延年之舞」、大鼓・小鼓・太鼓・笛それぞれによる一調(笛は「一管」)、舞囃子「道成寺組曲」、そして祝言囃子。
間に広忠さんによる数分間のMC…というか簡単な解説・お話が入り、その曲についてちょっとした知識が得られるといったもの。いつものことながら力いっぱい演奏された直後・直前に、ああいったお話をするのもとても大変なことなのではと思います。広忠さんおつかれさまです(^-^;。
でもおかげさまで、私はよりよくその一曲について理解をすることができて、とても良かったのですけれど。

趣向としては、京都での三響会と似たところがあったのですが(「道成寺組曲」は三響会でも演奏されてましたし)やはり能舞台で聞くお囃子の音は格別なものがあります。
空気の緊張感、音の響き方など、劇場とは大違い。
この空気間・振動波には、能舞台は特別な役割を果たしているようです。

この日私がいちばん心に残ったのが「一調四題」。
大鼓と謡、小鼓と謡…というように、通常三人乃至は四人構成で演奏されるものをソロで行うものです。
みなさんすごい気迫、とともに、お能の囃子ではアドリブ的な要素もかなり強いと聞いてはいましたが、ソロになってさらにその傾向が強く出ていたようで、興にのってくるとその場でどんどんアレンジを加えていくエキサイティングなセッションになっていたようです。(もとの曲がわからないんですが、雰囲気的にそういう感じでした)
ことに、笛の一噌さんは「お能の笛でこんな表現をするんだー」なんて感じていた部分がまさに即興の部分だったらしく、広忠さんいわく、ずいぶんノッてアレンジされてたようでした(^^)。

このコンサートに伝左衛門さん伝次郎さんが出演されることは、チラシなどで知っていたのですが、先日見にいった6月歌舞伎座の夜の部「船弁慶」にお二人とも出演されていたのでどうなることかと思っていましたが、お二人が演奏される「獅子」はプログラムのいちばん最初に組まれ(最初の案内ではこれが最後の曲だった)、お二人は演奏が終わると歌舞伎座へ駆け付けたとか。
お忙しいことですが、このような掛け持ちはよくあることらしいです(広忠さんのお話より)。

この日の演奏はいずれも気迫に満ちたもので、おシテ方の舞や謡もつやがあり、聴きごたえがありました。
なにより私が好むのは、このぴぃんとした空気が自分の中にも一瞬にして入り込んできて、心持ちが糸で張られたようになる。そういう自分をまた、日常に持ち帰りたい、そんな感覚であるのです。
この日もたっぷりと、そのエッセンスを注ぎ込ませていただきました。
ありがとうございます。

笑いは健康のもと?

落語のCDをいくつかいただきまして、これがまた音楽のCDとちがって、なにかやりながら聞くってえことがなかなかできないもんでして。
で、MDにおとしましてね、移動中なんかに聞いてるわけですが
これがまた面白いのなんのって。
くださった方は「笑いは健康にいい」なんてのたもうておられましたがね、
電車のなかで一人で笑ってたらそりゃ、ヘンな人ですよ。
笑い過ぎないようにこらえるんですが、これ、我慢しすぎるってのはまた、
健康には悪いような気がしてまいります。
で、けっきょく今、これを書きながら聞いてるわけでして。
いやー笑った笑ったおもいきり笑わせていただきましたよ。

…語りの芸というのは、すごいものですね。

2007/06/21

TVの話です

「食わず嫌い王」に阿部サダヲちゃんが出てました。
とってもプリチーでした。
なんだか見慣れぬヘアスタイルしてましたが「ゲツクふう」にパーマをかけたそうです。
へーゲツクに出るのかー。
ていうかホントに「ゲツク」パーマって、美容院で言ったんでしょうか???笑。
大好きなテレビ番組に、自分が出てるのが実感できなくて何度もモニター見てるし。
貴さんに「それはいつ食べたの?」とか質問されたら「うわっなんか出てるんだってカンジ!」と大喜び。
「いつもはなんて呼ばれてるの?」「阿部ちゃんですかね」「それじゃ、阿部寛さんと被るじゃない」といわれて
「それじゃサダヲで」
初出演で引き分けのときは(のりピーと一回目の回答で引き分けでした)罰ゲームだと言われ目をまんまるくして「そんな説明ありましたっけ?」「俺一回で終わっちゃう奴嫌いなんですよー」

ひとつひとつは意外と普通のやりとりなんですが、その「間」とか言ってる「様子」とかがかわいくて面白くて、とんねるずのお二人もニコニコ笑いっぱなしでした。
舞台ではハイテンションでキレまくっていますが、普段は大人しくてふわりとした感じの方なんですよね。
いいなあ、阿部サダヲ。大好きなんですよ。
かわいくって大笑いさせていただきましたわ♪

ちなみに阿部さんの「食わず嫌い」は「パイナップル」でした。
唇がびりびりしちゃうそうです。食べてるときは全然わからなかったけど(さすが俳優さん)正解されたとたんに涙目になってました。笑。

2007/06/20

六月大歌舞伎

通しで行ってきちゃいました。
ということは「今日は休み」と自分では決め込んでいたのに、そんなときにかぎって電話の多いこと多いこと。
休憩のたびに電話しまくって、疲れたー。
でも、ひと幕も飛ばすことなく観ることはできましたので感謝、感謝。

六月は実はこれといって観たいものがなかったんです。昼の部は苦手な「妹背山」だし・笑。
ところがその「妹背山」がことのほか良かったです。
なにが良いといって、藤十郎さんの定高がものっすごく良かった。
地位も権力もある女丈夫で、でもひたすら母親で。
あのふくよかさは、女性以外のなにものにも見えませんでしたよ。
舞台の構成も面白くて、様式的でありながらドラマチック。お定まりとはいえ、定高と大判事清澄が両の花道でかけあいをするところなど、客席も巻き込んだ演出にドキドキしましたし、吉野川を挟んでの場もすべてが象徴的。
いちどぜひ、通し狂言で観てみたいと思いました。
前回あんなに苦手と思った「妹背山」なのに(前回と今回は場が違いますけどね)、こんなにすぐに、しかもあっけなくひっくり返るなんて。笑。藤十郎さんの功績大といえそうです。

夜の部は「元禄忠臣蔵」が良かった。ていうか仁左様がよかった。
長台詞が決まっておりました。
台詞劇のときの仁左様は魅力がより発揮されて、舞台がとても盛り上がります。
萬次郎さんがいいお味を出してらっしゃいました。

話題の斎ちゃんは、今日はとってもいい子ちゃん。
じいじのいうことをきちんと聞いて、一生懸命ぴしっと立ってたし、何度もおじぎしてたし、付け打ちさんの音に合わせて弁慶の引っ込みの六法(のつもり)をちゃんとやっていました。
まだ2歳児なんだから、一ケ月間の興行に出すのは大変だろうなあ。体調のことだけ考えたって…。
その努力とご愛嬌に乾杯!といったところです (^^)。

ということで、予想以上に楽しめた六月歌舞伎座。
でも久しぶりの通しはやっぱりきつい!足腰が疲れたので今からストレッチしますー(^^)v。
昼間の電話の処理もしなくてはね。。。あははー。

2007/06/19

渋谷

夕方から渋谷で打ち合わせ、そのあとロケハンに向かう。
向かう途中にいつもはいない道路警備のひとたち。
?と思いつつもさらに坂を上ってゆくと尋常でない消防車やパトカーの群れ。
いつかここで見たレッドカーペットのように長く長く並んでいた。

…ほどなくそれが、近くで起きた爆発事故のためだと知る。
地震か、雷でも落ちたか、と思うくらい地面を揺るがす衝撃だったらしい。
ほんの数日前、私はその建物を(ようやく)初めて発見し「こんなところにこんな施設ができたんだなぁ」と思っていた。
そんな矢先。

私たちは、心地よく暮らしたい癒されたいと願うあまり、とても欲張りに傲慢になっているんじゃないだろうか。
そんなに癒されたいと思うほど、切羽詰まった毎日を送る社会をつくってしまっているんじゃないだろうか。
私たちが悲鳴をあげる直前なように
地中深く穴を掘られるほうだって悲鳴をあげてしまうんじゃないだろうか。
なぜ悲鳴をあげるまでわからないんだろうかと
もうすこし穏やかに優しくものごとを考えられるようになれれば
そんなことは起きないんじゃないかと
観じるたびに せつない。

絶対に眠らないだろうと思い込んでいた街が
その一日の流れを大きく踏み外した。
それなのに数百メートル離れたところでは
もういつもどおりの顔。

お亡くなりになられたかたたちのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

2007/06/17

お茶

暑い日も、じめじめした日も、お茶を飲むとほっとする。
カップを持って、口元に持っていくときの
お茶の香りと湯気が近付いてくるときの
幸福感て、たしかにあるんだ。

あんまりバタバタして ちょっと体調もすぐれずにいる今日このごろ
"お茶マジック"でココロが覚醒する。
細くなってた気持ちがふわっと、膨らんでくる。
そうやってお茶をいただくことを
お茶を囲んで和やかに話すことの温かさを
教えてくれてありがとう。
私もこんどは誰かのために、お茶をいれてさしあげましょう。
そういう私に、なりましょう。

2007/06/16

晴天

さいきんなんだか知らない間に、虫に刺されているのよ。
知らない間に掻いちゃって、赤くなってるの。
窓を開けると蚊がはいってきちゃうのかなあ。
庭の植物さんたち、生い茂っているからなあ。
今日も風に吹かれて青々としてるの。
さわさわさわさわ。
蚊取り線香、買ってこなくちゃ。
なんか、「夏」って、かんじがする!

…梅雨はどこにいった。

2007/06/15

ふくふくしちゃった。

国立能楽堂定例公演 狂言「水掛聟」能「車僧」

今回の演目は肩の力を抜いて観られる雰囲気。
「水掛聟」は舅と聟がそれぞれ自分の田に水を独り占めしようとして子供のような喧嘩をする。とそこに娘登場、結局彼女は父親でなく夫の味方をして仲良く引き上げ、残された舅殿は負け惜しみのひとつも言ってやるがちょっとせつない…といった趣。
「車僧」は高僧を心乱してやろうと、天狗があれこれ画策しますが、とても適わずすごすご退散する、という話。天狗のあれこれが人間臭くて面白い。
とっても楽しく観られる演目でした。

で、相変わらずお能初心者の身、よくわからないのですが、今日のおシテ・近藤乾之助さんの印象がやたらと強く、演能中ほとんどくぎづけでした。
前シテでは面をつけていなかったので、当然素顔でいらしたのですが、かなりのご高齢とお見受けしました(家に帰って調べたら今年79歳とな)。
宝生流がそうなのか?詞章のお声はわりと小さく、ともすればお囃子にかき消されそうでしたし、動きはとてもゆっくり。今日の「車僧」は「白頭」ということで、天狗は老体の設定なので、その演出なのでしょうか。いずれにせよ、いままで観てきたものとはかなり異なる雰囲気です。
でも、目を離せない魅力というか空気感というか緊張感というか…があって、これを円熟とでもいうのでしょうか。動きは大きくないのに、そこにいろいろなものがつまっている感じがして。。。
手を数センチ動かしただけで物語るなにかが、ありました。

未熟な私はその深さを十分に感じ取ることができていないだろうし、表現もできていないと思いますが、この方を観れただけで、今日行って良かった、と思いました。
出演してくださって、ありがとうございます、という心持ちです。
観終わって、いま思い出しあらためて感じなおしていますが、温かいものがひろがっています。
お能はけっこう、つらいせつない題材が多いと思っていたのですが、こんな感じのものもあるのですね。
そんなわけで、なんだかとても、ふくふくした気持ちなのでありました。

2007/06/13

コクーン歌舞伎「三人吉三」

観てきましたー!
あいかわらずエキサイティングな勘三郎さん、お水大好きな串田さん、真摯でかわいい勘太郎さん、仇なお役がよく似合う福助さん。いい男ぶりの橋之助さん。
亀蔵さんがまたいいお味なんですわよ。
椎名林檎の音楽はいいといえばいいし、しっくりこないといえばそんな感じも。途中の、エレキギターと鳴り物の競演は面白かったな。舞台を観たりお囃子部隊をみたり、忙しかった。
が、林檎ちゃんの毒気より三人吉三の持つ毒気(?なのか?)が勝っておった。歌舞伎は濃ゆいですもんね。

今日はコクーンで初めて、2階のサイドの席(3等席)でした。
きっとよく見えないんだろうけど、いちど座ってみたかったんです。
右サイドだったので、上手の芝居はやっぱり良く見えませんでしたけど、後ろがいないのでそこそこ乗り出したりできるし。楽しかった。

2階から観た舞台は、水に照明の光や役者さんの姿が映りこんでキレイ。
黒衣さんたちがつくる波も飛沫もキレイなの。
お寺のシーンでは金色の布の広げられ方が、ちょっとグラフィックぽくて様式的で美しかったし、
雪のシーンでは役者さんたちが歩くたび、積もった雪に残るラインが変化して面白かった。
このシーンの福助さん綺麗だったなあ。

もう一度観る予定なので感想はその時にしようかと思いますが
次は平場センター2列目で観ます。
今日、上から見てておぉーあの席で観るのかー!と思った。
覚悟決めていきますよっ!(別にキケンな席なわけではありませんが・笑)

2007/06/12

線を決める

プロフェッショナル 仕事の流儀 (NHK総合)
「棟梁の器は人生の深さ〜宮大工・菊池恭二」
を見た。
サイドバーの「お気に入り・BOOKS」にも入れている「木のいのち 木のこころ 天・地・人」に登場する稀代の棟梁、西岡常一さんのところで修行を積んだ宮大工のひとり、いまや押しも押されぬ棟梁の菊池さんに密着したドキュメンタリー。

西岡さんやその一番のお弟子さんである小川さんの話はいろいろな書物になっているのでよく読んでいたけれど、それよりさらに若い人たちの話はあまり聞いたことがなかった。でも、時代の流れで多少その在り方は変化しているにせよ、西岡さんの血脈はたしかに受け継がれてきているわけで。
「木のいのちを読み取り、それを組む」という基本的な姿勢はいまも貫かれているのだ。
ものすごくアナログな世界。
でも、真剣に、生きものである「木」と向かいあっていることに感動をおぼえる。
すべてが絵空事でなく生身のものに感じられるのだ。

いままでは本で読むばかりだったけれど、映像でその作業のさまを見るとあらためて、なんてむずかしそうな仕事なんだろうと思う。
木のいのちどころか、図面を読むのだって大変なのだ。
しかも、寺社建築の印象を決定する屋根の反りの角度は図面にのっていなく、それは棟梁が経験と勘で決めなければならない。その寸法に許される誤差は数ミリだという。

番組の中では、経験豊富な菊池さんが、棟梁を初めて任された若者の原寸作業を指導する日々もおさめていた。
寺社建築では、棟梁が「原寸」の型紙のようなものをひくという。
そしてこれが、その建物のバランスをすべて決定する。重要な作業だ。
じっさい、これが初の体験になるその若者はものすごく緊張していた。
菊池さんも原寸作業にはつききりで指導してくれたが、肝心の「屋根の反り」を決める作業のときは不在で、彼ひとりで決めなければならない。
若者は何度も、何度も、カーブのバランスを確かめ、一日の作業の終わりにやっと、一本の線を引くことができた。
時間がかかったけれど、自分自身が納得できる線だった。

菊池さんいわく、「線は、自分自身のすべての経験を注いで決め込んでひいてあるかで、決まる」という。(たしか、大意はこんな感じ)
だから、次の日その線をチェックにきた菊池さんは「これでいいと思うか」とだけ聞き、若者の口からきっぱりと「はい」という返事が聞かれたら、それを受け入れていた。
もしかしたら、菊池さんから見たら不十分なところもある線だったのかもしれない。
でも、その若者が、いままで経験してきたありったけで引いた線だとわかったから、信頼したのだろう。

一本の線を、自分自身のありったけで、引く。
そんなことの積み重ねで、棟梁の仕事はできているのだ。
「木のいのち」と向き合うのだから、自分の人生ごとぶつかっていかないと、エネルギーが見合わないのかと思う。
棟梁でなくとも、私だって、自分の経験はそうして積み上げていきたい生かしていきたい。そんなふうに思った。

2007/06/11

最近の猫村さん

なんですけど
だんなさまと話してた『大切なものを手放す』というふかーい話と
森コリスちゃんがこれから演技下手を努力でのりこえていくのねーという話が
どこでどう絡まってくるのか楽しみでしかたありません。

ていうか、だんなさまと話したことを、
あれで終わりにしないでおくれー!
とひたすら願うワタクシであります。

猫村さんはココで毎日読めますのよーん。

2007/06/10

チケット

環境をFirefoxにして、概ね好調だったんですが、Web松竹とは相性が悪いのか(?)、どーにもままならず。
今回の7月歌舞伎座の予約はSafariで行いました。
こちらのほうがスムーズ。
ただし、相変わらずアクセス集中のため入るまでには10分ほど要しましたが。
いつもより入りづらかったような気がしますが、そうだとしたらブラウザのせい?NINAGAWAのせい?
はてさてどっちだ。
チケットは無事、ほぼ希望どおりに取れたので、シャンシャン、て感じ。(なんかイベントかお祭りみたい・笑)

2007/06/09

やさい

お知り合いの方が、「I LOVE やさい」というポストカードブックを出版されました。

200706100741000身近にある雑誌やチラシを利用して、野菜のコラージュを絵手紙に描かれている方です。
カルチャーセンターなどでも教えていらっしゃいますが、今回その作品たちをポストカードにして出されたのだとか。
私よりかなーり年上なんですが、とっても素敵な方で、私がもっともっと年をとってその方くらいになったとき、こんなに素敵でいられるかしらと思うくらい。目標になっています。(でも、知り合った頃その方は今の私くらいな年齢だったので、いまの私もそのころのその方にはほど遠い…トホホー)
親しみの持てる暖かい作風なので、ご興味のある方はぜひに。

「I LOVE やさい」小作陽子 新風舎刊 ¥790(税別) です。

奥に写っているのは、さいきん私のお気に入りのお菓子「じゃが彩」。
普通の白いポテト、紫芋、紅芋(いずれも有色じゃがいも)のスナックです。色がキレイなので、お客さまのときのおつまみにもちょっと使えますのよ♪

2007/06/08

環境

ブラウザをFirefoxに変えてみました。
Macユーザーの私には、IEはとうにほとんど使い物にならず、Safariを使用していましたが、それもMac10.2ではまたまた不便な点が多すぎて、ネット環境に関していえばWindowsに変えざるをえないかなーと思っておりましたが。
これが意外と調子いい。
このブログに関しても、(ブラウザのレベルが追い付かなくて)いままで使えなかった機能がいろいろ使えるようになったし、文字化け率も減り、文字入力の速度も早くできるようになったし(Safariでは、私ゴトキのペースに追い付いてこなかったのだ!)ストレスが減ったわー♪
まだ使い慣れていないところもありますが、まあなんとか。
環境がいいということは、もろもろ捗りますねえ。
いい環境を知らなければ、それはそれでやって行くのでしょうが、気付いてしまったなら自分で変えるべき、ネットに限らず。

ということで、「これでいいのだ」「自分はいいのだ」モードから、「なにかほかにできることは?」「ここで果たせる自分の役割は?」と考えをきりかえてゆく方向に、
シフトチェンジしていこうと思います。

2007/06/07

ユメ4

さて、もうひとつユメの話です。
昨晩はまたまた変な夢を見ました。

なぜか私は空を飛んでおります。
飛行機とか、ヘリとか、何かに乗っているのかはたまたカラダひとつで飛んでいるのかわかりません。
眼下にはポツポツと白い雲、そして広ーい青々とした海。
何人か一緒のひとがいて、殆ど風もなく素晴らしくいいお天気で、楽しく空の青と海の青に漂っておりました。(白鳥ではナイ)

そしたらそんな青い静かな海のそこここに、小さな竜巻が発生している。
うわあ、すごい。こわいわねえ。でも私たちは大丈夫ね。
なんて悠長なことを言いながら、竜巻を下に見てのーんびり。
竜巻って空から巻きおろしてきてますよね、それより上にいるものですから、竜巻の頭が見えるんです。
ぽっかり穴があいて筒みたいになっていて、その小さいのが海に何本もつきたっていて、なんとも不思議な光景でした。

なんで竜巻の夢なんて見たんだろう。自分が飛んでて上から見てるのも摩訶不思議なり。

2007/06/06

ユメ3

もうとっくに終わったことの話なんですが。
6/3までやっていた大人計画の公演に、体調不良のため降板していた松尾スズキさんが千穐楽にかぎり復活する、というニュースを聞きました(おことわりしておきますが、モチロン夢の中で)。
初日にこの舞台を観ていた私や、その友たちは

えー松尾さん復活したの?
千穐楽だけって、そんなぁぁぁぁ
良くなったんだ良くなったんだー♪
でもでもせっかくなら、その松尾さんバージョン観たかったわあ
そんなこと言ったら直前の代役にも拘らずあんなにマグロが似合ってた池田さんに申しわけないじゃないのぉ
いや池田さんはおっとこまえで良かったわよーでも
松尾さんのも観たかったじゃないのー

などと大騒ぎ(モチロン夢の中で)。
私たち、今回の舞台にはとっても満足してるんです、
でも松尾さんの一日も早い回復をお祈りするキモチが見せたユメ、ってことで
失礼お許しくださいませー。。。

…そんなユメを見ました(^^;;。

2007/06/05

京都のお寺めぐり

京都に行ってからすこし日にちも経ってしまい、だいぶ記憶も薄れてしまったのですが、やっぱり少し記録にとどめておこうかなと。
今回の京都(5/28〜29)では、お寺にも少し足を運びました。
「若冲展」をやっていた相国寺はもちろんですが、そのほかに智積院、西芳寺へ。これはおめあてがあってのこと。
そして、近くだったので地蔵院、鈴虫寺、松尾大社なんかにも行きました。
これらは、アルバム「京都2007/5月」にまとめてありますので、興味がありましたらぜひサイドバーから入って御覧下さいませー(^^)。

以下、「少し」とはいいつつ意外と長くなっちゃったので、たたみます。
★途中だった記事に加筆しました。

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2007/06/03

なんと。

八千代座で、11月に亀治郎さん、公演ですって。
八千代座大歌舞伎、11月17日、「奥州安達原」一幕、「義経千本桜」吉野山
亀治郎さん、段四郎さん、門之助さん、亀鶴さん、梅枝くん、薪車さん、竹三郎さん。
詳しくはコチラでね。
遠いけど、とっても遠いけど、あーんまたまた血がさわぐー。。。

2007/06/02

福田平八郎展

今夜は月が耿耿と照り映えておりました。
昨日が満月だったのですね。
遡って、京都のおめあてその3、福田平八郎展@京都近代美術館 のことを。

Rimg0016この展覧会も京都のあとは名古屋でしかやらないので、ぜひ行ってみたかったのです。
福田平八郎は(いわずと知れた)日本画家ですが、古風なようで斬新な構図、着眼点の面白さで有名な方です。
会場の京都国立近代美術館は、とてもモダンな建物。
ロビーは光に溢れていて、窓や天窓から射し込む光が、オブジェのように真っ白い壁や床に影をおとし、それだけでもアートでした。
広い階段を上っていくと、会場です。
…福田平八郎の世界でした。

福田平八郎の絵は、とても写実的。と同時にグラフィックデザインのような構図の処理をされています。
その絵のなかにある動物も植物も、あたたかい鼓動が感じられるのに、モダンな空間に置いてもぴったりすると思う。
それから、あまりに当たり前すぎて見逃してしまうようなシーンを切り取って、絵にしているのです。
雨が降り出して黒い瓦の上に雨の粒が黒々としたあとをどんどんふやしていく様子。
廚(くりや)にいるなんでもないものたち。蜜柑とか茄子とか蛤とか。
土のなかからむりむりっと頭を出したばかりのたけのこ。
肌には風を感じないのに凪いでいる水面。
そういうひとつひとつに、愛情を注いで絵にしていく。
そこには、子供のような純真な驚きとか、四六時中絵のことばかり考えている絵描きの心とか、つきつめて研ぎすまされた感性だとか、いろんなものが内包されているように感じます。

有名な「漣」とか「竹」とか「鸚鵡」とか「鮎」とか…は評判のとおり素晴らしかった。
でも、私がすごく気にいってしまったのは「日の出」という作品でした。
海からいまにも太陽がのぼろうとして、朝日のオレンジ色が夜の紫と混じりあってくる頃の空と海を描いているのですが、
海の中にオレンジの太陽がいるんです。
空にはまだ太陽はいないから、当然その姿は見えてないはずですが、あぁもう海の、あのへんに太陽はいるのかなぁという思いが、そう描かせたのかなと思って、思わず微笑んでしまいました。
会場をぐるぐると回って、何度も見てしまいました。

福田平八郎の作品は、見ていて微笑んでしまう。
なんだか、微笑みながらずぅっと、会場にいました。(^-^)
うーん、これまた京都まで来て良かった。ありがとう、ありがとう。

2007/06/01

三響會@南座

若冲に逢ったその夜に、三響会へ。逢いたいひとがたくさんいて忙しいやら嬉しいやら。
三響会は初の南座、関西進出だそうです。
ちなみに私も初南座でした。o(^-^)o
会場に入るとあちらこちらに舞妓さんや芸妓さんがいて、さすが京都やわぁー♪という雰囲気、加えて周りの方たちは出演者ゆかりの方が多いようで、目も耳も肥えたお客さんたちという風情。私の隣に座った方も、上品で風格のある着物姿の紳士で、新参者の私はなんとなく緊張。でもそんなこと、幕が開いたら忘れてしまいましたけどね。

まずは「道成寺組曲」、三兄弟と笛方は一噌幸弘さんによる上演です。
ちょっと緊張ぎみの空気の中(私だけ緊張しているのではなかった模様)広忠さんの大鼓がさらに緊張感を高めるかのように響き、つづいて切り裂くような笛の音から乱拍子へ。
いつもは踊りの伴奏として耳に入る響きは、このように情熱的に、緊張感に溢れて劇場空間を揺るがす「音」であったのか。打楽器というものの神懸かり的な空気の振動というのは想像を超えてすごい威力を持っているようです。(一噌さんの笛だって、旋律を奏でる楽器というよりは打楽器的な印象です)
「道成寺組曲」という曲の流れを感じ取れて、しかもこれが滅多に見られない三兄弟の競演によるものですからね、貴重な経験でした。

「八島」、萬斎さんの謡に広忠さんの大鼓のみと、いたってシンプル。でもおふたりの振動波は舞台全体を十二分に埋め尽くすものでした。
広忠さんがまた、めいっぱい命がけなお顔でした。萬斎さん、艶のあるお声ですなあ本当に。

つづいて舞踊「喜撰」
藤間勘十郎さんと片岡孝太郎さんによる素踊りでした。これはちょっと、いつもと全く趣がちがって興味深いことですよ。私は素踊りって、ほとんど見たことがありませんでしたから。
勘十郎さん、さすがに踊りがうまいです。踊りのことよくわからないんですが、満足できたり伝わってきたりするものがあるということは、わかるのです。
そして孝太郎さん、素踊りですからもちろん、男物の着物ですしなにも化粧はしてないのですが、女性にしか見えませんでした。なよやかな手つき肩の線。
おふたりともとっても素敵でしたぁー。

能と長唄による「船弁慶」
もーう、不思議な、かつ贅沢な空間でした。三味線と唄にあわせておシテが舞っているー。
シテは片山清司さん、アイを萬斎さんだったのですが、片山さんの安定感存在感ったらこの上ありませんでした。私は花道近くの席だったのですが、その近くで何度もバンバンと跳び、回転する。決めた時の塵ひとつ動かないかんじ、動くときのするすると、上半身は全く動かない運び。
いやいやすごい、そして囃子方のほうも三兄弟揃い踏み、ほんとにこんなこと、三響会でしか見られないよ、っていう贅沢さでした。

そしてさらにまた、三響会でしか見られない、能と歌舞伎による「石橋」。これは以前の三響会で二度演じられているのですよね。でも私は今回が初見でした。
お能方のシテ(獅子)は観世喜正さん、歌舞伎方の獅子は片岡愛之助さん。
お能の囃子・地謡と歌舞伎の三味線・唄が交互に入り乱れて、双方の獅子が舞うのですー!すごいエキサイティング。動きが全然違うの。足の運び、姿勢の取り方、舞台空間の使い方。すべてが、違うんですけど、双方和合してひとつの舞台をつくりあげている。すごいよー。
歌舞伎の獅子は、ご存じのとおり派手なんですが、お能の獅子は静と動のとりあいがすごくて、競演だとかどちらがいいかとか、そんなレベルのことをいっている場合ではない、格調の高いものでした。

こんなに素晴らしい、そして面白い試みが見れのはやはり三響会だけ。三兄弟がお能と歌舞伎両方に関わっていてくれて良かった、三兄弟がいてくださって良かった、と心から思います。
件の紳士は、途中「さすが○○さんや」などとひとりごちながら舞台を見ておられましたが、終演後「いやあとっても良かったですなぁいい舞台でした」と話しかけてくださってびっくり!私も興奮さめやらず「ほんとに!東京から来たかいがありました!」などと調子にのりあちらも「また三響会をみましょう」とたいへん心地よくご挨拶をしたりして、思わぬことに嬉しい気持ちになりました。
見ず知らずの方ともこうして話が弾んでしまう、とっても素敵な三響会、来年も南座での公演が決っているそうです。
秋には東京でもあるようなのですが、早くも食指が動いている私。若冲に続き、京都まで来て本当に良かった、と大満足なのでした。

京都のアルバム

京都の写真をアルバムにアップしました。
いつものことながらうまい写真ではありませんが。。。
サイドバーの「京都2007/5月」からお入り下さい。
京都の話はおいおいこちらでも記事にしていきたいと思います。

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