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2008/09/28

村野藤吾展

9月28日
「村野藤吾ー建築とインテリア」ひとをつくる空間の美学
 @松下電工 汐留ミュージアム

村野藤吾さんは好きな建築家のひとりだ。
私の住まいの近くにある目黒区役所の建物は、旧千代田生命ビル。村野藤吾の作品だ。
ときおり行く日生劇場。それから箱根や新高輪プリンスホテル。
京都ウェスティンホテル、佳水園。
いま私が生活しているなかに、村野さんの作品は溢れていて息づいている。
あらためて展示されている作品たちをみると、その多さと、それが身近にあることに驚かされる。

村野さんのデザインは、線がとても奇麗だ。
それはとても整理されていて、しんとした静謐さに溢れている。
が、それらが動き出すとき、さらに美しい重なり、広がり、光と影、などがあいまじって複雑な表情をみせてくる。
建具が動く時、階段を一段一段登るとき、回廊を歩くとき。その一瞬一瞬で変化していく景色が、それぞれの表情に美しい。
が、あいも変わらずたたずまいは静謐なのだ。

そして、「静謐」なのだけれど、それは私たちを迎え入れる優しさ温かさに満ちている。
けして、そこに入る時に意気込んだりさせないでいてくれる。

村野さんはたくさんの西欧建築やデザインの勉強をされているようだが、その養分を十分に汲み取ってなお、とても日本的なものを生み出している。
そこがまた、感動なのだ。
古くから日本にある空間と空間のあいだの「間」がとてもたいせつにされていることを感じるのだ。
そしてその「間」があることが、村野さんの作品を好きな、理由のいちばん、かもしれない。と思った。

そんな「間」を感じにいくなら…
「村野藤吾」展 は、10月26日まで。
入場料は¥500なのに展示は充実しているので、文化の秋にはとってもお勧め。

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