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2010/07/02

伝統芸能の今@鎌倉芸術館

今年の「伝統芸能の今」は、なんとツアーになりました!
私は6月30日、鎌倉芸術館でのお昼の公演に行ってまいりましたconfident

この公演は、亀治郎さんと三響会のご兄弟の合同公演であり、ゴールドリボン基金チャリティー企画でもあります。
なぜそういう企画をするに至ったかは、座談会のときにたっぷりとお話くださいましたが…

公演の内容としては、三響会でやっているような、歌舞伎と能の融合、伝統芸能をあらためてみつめ柔軟な発想で表現してみる…といったところでしょうか。

以下、簡単な感想です。


舞囃子 道成寺組曲

三響会の定番、人気の「道成寺組曲」、今回は亀治郎さんの素踊りも加わっての新しい演出でした。
幕があがると舞台は真っ暗、お囃子方が舞台前方に座っているのはわかりましたが、途中、謡が入ったときに、どこにいらっしゃるのか全く見えてない状態。
(真っ暗だから無駄な努力なんですけど)きょろきょろ探してしまいましたcoldsweats01

お囃子はさすがの迫力、謡は落ち着いた安定感があり、三響会ならではの「わくわく」感がありました。

亀治郎さんの舞は、やはり腰の位置の低さ安定感、手の美しい動き、などなど…やはり魅せてくれます。
が、こうしてお能方の謡で舞っているのを見ると、やはりお能と歌舞伎の舞は違うんだなあ、とつくづく感じます。
歌舞伎の動き、柔らかいんですよね。
お能はあんなにはんなりしてなくて、もっと硬質な緊張感があります。

こうした組み合わせで観れて、双方の違いを観じたりできるのも、三響会の楽しみのひとつです。


(間に 座談会→休憩 を挟んで)

一調 屋島

広忠さんの大鼓に、坂口貴信さんの地謡。
さきほどの「道成寺組曲」とは全く異なり、力強く互いのエネルギーをぶつけあうかのような響き。
それが「一調」の持ち味でもあるのでしょうが、この空気感が私はとても好きです。

「屋島」は題材としてもとても好きな一曲。
シンプルな演奏形態ですと想像力が無限大に広がって、もう私には堪りませんcoldsweats01heart02
本日も、思う存分、「屋島」の世界につれていっていただきました。


舞踊 藤娘

かわって今度は長唄です。

亀治郎さんの藤娘、はんなりと頬染めて、とてもとてもキレイでしたheart04
いつものことながら、手の動きがほんとーーーに!うっつくしい!heart04んです!
表情も、娘らしくて可憐で初々しくて。
お酒に酔った風情も、初々しい色気があったりして。

お囃子方、とても充実していたのですが、鎌倉芸術館大ホール、これまでの鳴物だけのときにはほどよい反響音だったのですが、三味線にはちょっと反響しすぎ…それでも鳴物と一緒のときは紛れていたのですが、三味線だけのときは気になってしまいました。
多目的ホールでこうした演奏をするのは、いろいろな点で難しいのでしょうね。

たっぷり女形の亀治郎さんの舞踊は久々でしたので、とても嬉しく拝見いたしましたheart01


座談会の様子は、以下にたたみますね~confident

座談会は、舞台下手側から、傅次郎さん、傳左衛門さん、亀治郎さん、広忠さんの順に席に着かれ、皆さん羽織り袴姿でしたが、紺色系のご兄弟に対し、亀治郎さんは白っぽい着物を着られていたので、眩しかった!(笑)

で、傅次郎さん→亀治郎さん→広忠さん→傳左衛門さん、の順で、なぜゴールドリボン?なぜチャリティー?といったことのご説明を。
ゴールドリボンというのは、小児ガンの子供たちへの資金援助を目的としたチャリティー基金で、今回のチケット代の一部を寄付するほか、会場ロビーでも寄付を受け付けています。
皆様曰く、社会的貢献にはほど遠いような位置にある伝統芸能の世界にいながら、なにかお役に立てることはないか、と模索した結果、それぞれが納得してこの方法を選択されたそうです。
亀治郎さんによると、今までの世界は競争に打ち勝つことに重点が置かれていたけれど、これからはお互いに助け合える世界がやってくる、そうしなければ人間は生きていけない、と。
…いわゆる「エゴ」から「エヴァ」へ、という流れですね!happy01
皆様それぞれの思いを口にされたあと、ぜひ寄付をお願いしますね~!とアピール・アピール!(笑)でした。


座談会の最後に会場からの質問コーナーがあったのですが、この日は比較的柔らかい質問ばかり!

①鼓はあんなに強く打ちつけて、よく皮が破れませんね~!

→小鼓の皮は表が0.3ミリくらい、裏が0.2ミリくらいでとても薄いけれども、舞台にのっている方たちの技術かすれば破れることはめったにない、ということです。(まれには、ある)
皮が伸びきってしまったら、もう使えないそうです。
大鼓は、火であぶって乾燥させたうえ、パンパンに張って使うので、6~7回使用するともう音が出なくなる消耗品だということでした。

②お稽古はどれくらいなさっているのですか?

→いわゆる「お稽古」というのは、中学生くらいまでの期間で、あとは舞台にのりながら修業が続く、というのがみなさんの一致したお答えでした。
強いていえば、広忠さんは、一日5分から1時間だとか。お舞台のための体力を温存する、あるいは体を鍛えることにも時間を割いてらっしゃるようでした。

③亀治郎さんのヘアスタイルはどうなっているんでしょう…?

→この質問に、会場も亀治郎さんも大笑い。
奇しくもこの日の夜に放送されたテレビドラマをご覧になった方はおわかりかと思いますが、亀治郎さん、耳の位置より下は刈り上げに近く、上はちょっとこんもり(?)した、一風変わった髪型でしたので…笑。
ちょうどこの髪型でドラマの撮影を始めてしまったので、「つながり」の関係上、髪型を変えられなくなってしまったとか。
ご質問者「鬘じゃないんですね?」とまたおいうち(?)をかけて、ますます笑いを誘っていましたcoldsweats01


…ということで、楽しい座談会は、おしまい。
休憩中は、皆さんの呼びかけが功を奏し、募金のテーブルには長ーい列が、できていました。

私はこの日、初・鎌倉芸術館でしたが、なかなか良いホールで、お席も前から4列目のセンターと、とっても良いところで拝見させていただき、(三味線の音響以外は)大満足でございました!

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