« 11月顔見世 | トップページ | さむいですね。 »

2010/10/20

じゃじゃ馬馴らし

10月20日 @彩の国さいたま芸術劇場

楽しみにしていた亀ちゃんの「じゃじゃ馬馴らし」、今年前半は舞台三昧だった亀治郎さん、後半は久々の舞台、という印象。待ってました!

シェイクスピアはやっぱり台詞劇なんですよね。
台詞が長くてコトバあそびがふんだんで、とても形骸的で機能的で装飾的。
すどんと心に突き刺さってくるのではなくて、はらはらと、体の周りに美しく降り注ぐ。

蜷川さんはその持ち味を存分に生かしつつ、スピーディに現代的に仕上げていた。
長い台詞、ともすればあまり意味のない。その美しさを理解しようと思うと、そこで引っかかってしまって次のシーンがもうわからない。
そんなことがいっさいなくて、次から次へと楽しめた。

場面転換も、プロットの運びも、まったく淀みがなくて、楽しくて、息をつくひまもなかった。

すごいな。

亀ちゃんのキャタリーナ、前半はものっすごいはねっかえり。
ひねくれててお転婆で、口が達者で、怒涛のエネルギー。
おまけに、女性らしさはあるわ、男の地声は出るわ、歌舞伎のにらみが出るわ、それらがかわるがわる瞬時に繰り出されるものだから、もう面白くて楽しくて、舞台の亀ちゃんから目が離せなかった。
「十二夜」の麻阿を彷彿とさせる、いやもっと自由な動きっぷり。
後半、徐々に従順になっていくのだけれど、その従順っぷりも、本心なのかよくわからなくて面白い。
テンポよく、軽やかに動いて、ひたすら楽しませてくれた。

が、最後の長台詞は、聴かせてくれた。
こればっかりは、「機能的にはらはらと降り注ぐ」台詞じゃなくて、心にぐぐっと入ってきた。
ここだけを、聞かせたかったのかもしれない、他は装飾としてふんだんに華咲かせておいて、と思った。さすがである。

ペトルーチオの筧さん、亀治郎さんに負けぬパワーで、しゃべるしゃべる、強引に押し付ける、踊ったり歌ったり歌舞伎調に台詞いったり、これまた八面六臂。
この、かみあってるのかかみあってないのかわからない、二人の絶妙なバランスが、とにかく暴力的に舞台に惹きこんでいった。
このエネルギーがすごいんだけど、なぜか“too much”じゃないのである。
他の役者さんたちとのバランスが、とても良かったし、シーンの分量も良かったのではと思う。

シェイクスピアなんだけど、とってもわかりやすくて(まあ、そういう作品ではある)、理屈っぽくなくて、お腹を抱えて笑いたくなるシーンがいくつもあった。

とっても楽しめたんだけど、ふたりの間に「愛」は育つのかなあ。
手慣づけたり、従順になったり、その奥には「愛」があってほしいなあ。
夫婦って、結婚って、なんだかなあ。

それにしてもかなり間近でみた亀ちゃんのデコルテが、とーっても美しくて、いまだに目に焼き付いております。
ちょっと、というか、すごく、ドキドキしちゃいました。

う~ん、また観にいきたいっ!

« 11月顔見世 | トップページ | さむいですね。 »

コメント

>Carmen様、コメント返しが遅く遅く遅く…なってスミマセン!sweat01
…なことやってるまに、すでに千穐楽を迎えてしまいましたねcoldsweats02

亀ちゃんは細心の組み立てと、かなり自由な発想力とで、蜷川さんの舞台に臨まれてたのではないかしらと思います。
とっても楽しい舞台でした。

それにしても、横浜在住の私には、さいたまは遠いです~coldsweats01
Carmenさんのお気持ち、よっくわかります!
もう昼の部しか、行く気になれません!

多彩な亀ちゃんのパワー全開!といったところでしょうかhappy01
朝日新聞夕刊にコメントが出てましたね。
う~ん、ちょっと見たい気がするけど、彩の国かぁ。。。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/106794/37321465

この記事へのトラックバック一覧です: じゃじゃ馬馴らし:

« 11月顔見世 | トップページ | さむいですね。 »

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

お気に入り☆BOOKS

  • 小川洋子: 「ブラフマンの埋葬」
    ブラフマンという不思議な生き物に関わった私の、ゆるやかな変化の物語。
  • 吉本ばなな: 「デッドエンドの思い出」
    シアワセとフシアワセの境目ってなんだろうかと、そのボーダーラインの不確かさはむしろシアワセな贈り物なんじゃないかと思わせてくれた作品。
  • 駒形克己: 「空が青いと海も青い」
    ぜんぶ広げると1枚の紙になってしまう、不思議な絵本。広げたり畳んだりしてみるとまた、構成が変化しておもしろい。書いてあることは、一言なんだけどけっこう科学的。
  • イワサキユキオ: 「Say Hello! あのこによろしく」
    どのページを開いても、満面の笑顔になっちゃう。笑顔なのに、ウルウルしちゃう。子犬たちの成長が、愛情たっぷりの写真で綴られています。
  • 川上弘美: 「椰子・椰子」
    ありえなさそうなんだけど、ありえちゃうような不思議な日々を淡々と過ごす「私」のへんてこりんなお話。山口マオさんのイラストも可愛い。
  • 西岡常一・小川三夫・塩野米松: 「木のいのち 木のこころ 天・地・人」
    寺社建築に携わる二人の宮大工の棟梁のお話。宮大工という未知の世界の話はとても興味深く、また「真」をみるということは万事共通なんだと感じ入りました。

最近のトラックバック

無料ブログはココログ