yebisu亭
3月29日、恵比寿ガーデンルーム、yebisu亭に行ってきました。
このイベント、私は初めて行ったのですが、すでに数えること25回、落語中心のイベントらしい。
この日の出演は、柳家喬太郎さん、桂吉弥さん、そしてFC琉球の永井秀樹さん。サッカーにほとんど興味のない私には猫に小判。
落語は一席づつで、このお三方に主催者のまあくまさこさんを加えた4人でのトークもありました。
よくわかんないトークでしたので(ごめんなさいっ!)とにかく感動した喬太郎さんの高座のことを。
喬太郎さんの噺は「おせつ徳三郎」、私は初めて聞きましたが、筋は知っております。
この話、大店のお嬢さんのおせつと奉公人徳三郎の恋の話ですが、前半は、二人のことを聞き付けた主人が使用人の小僧を呼んで、二人のことをあの手この手の飴と鞭で聞き出そうする。口止めされている小僧、一応は隠そうとするものの、結局は次々にしゃべってしまう、そのくだりが非常に面白い。
後半は、暇を出された徳三郎がお嬢さんの結婚を知り逆上して、ならば式場に切り込んで死のうと、刀屋に行く。刀屋でのもののわかった主人との会話がまた秀逸。そしてふたりは…。
というものだけれと、最近では前半のみが語られることが多いようです。
この日は、通しでかけてくださいました。
いや。面白かった。
笑ったのは前半。これぞ落語。喬太郎さんうまい。大笑いです。
後半。刀屋の主人の話が心に染み通る。なんて聞かせてくれるんだ。人生の、もののわかったひとって、なんて有り難いんだ。
それでも式場にかけつける徳三郎、花嫁が逃げ出したと聞き、迷子探しがはじまる。偶然にも出会うふたり。うーんせつない。
互いの本心を確かめ、それならばもう思いきり諦めると、徳三郎が心を鎮めるも、ふたりは思わず手に手をとって逃げていく。
川にかかり追っ手が迫り、ふたりは身を投げる。
ってとこで、私の知ってたサゲは、川面を流れる筏(舞台はお江戸は木場なのでね)に助けられ二人は沈まなかった、っていうものなんだけど。
喬太郎さんは「二枚の花びら、浮かんできませんでした」と。
あれ?それで終わりなんだよね?私聞き間違えてないわよね?
と何度も思い返しましたが、そういう終わりだったと思う。
いまは桜の季節なので、筏はなく川面に一面の桜の花びらだったのでしょう。
えぇーっちょっと、せつないよ。さっきのトークの時の軽妙洒脱な喬太郎さんの語り口と全然違う。
ほんとうに、心に沁み入ってしまいました。
サゲがこうきたのにもびっくりしましたが、なによりそこまで持っていく喬太郎さんの話し振りが、人情の機微で笑わせたりしんみりさせたり感じ入らせてくれたり。
以前、喬太郎さんの師匠のさん喬さんの「中村仲蔵」を聞いたときもかなり感動しましたが、今日のも相当響きました。
落語って、本当に話芸なんだなあ。
カーテンコール(というものがこのイベントではある)のとき、時間がかなり押したらしく、喬太郎さん腕時計をさしてごめんなさい、と身ぶり手ぶり。1時間以上の大ネタでした。いや貴重なもの聞かせていただきました。
また寄席に行こう!と強力に思いました次第でございまする。
ちなみに、吉弥さんは「くもすけ」という噺でした(タイトルわからず。くもすけ話はたくさんあると思うのよね)面白かったんですが…この日の私、すっかり喬太郎さんに持ってかれました!ごめんなさあい!
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