本・雑誌

2010/07/10

「花よりも…」

Book花よりも花の如く 8 (花とゆめCOMICS)

著者:成田 美名子
販売元:白泉社
発売日:2010/07/05
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「花よりも花のごとく」8巻が出ていました。

前の巻がドラマ「石に願いを」になっていたのですが、今回はそのメイキング編。

それはそれで面白いのですが、お能シーンやお能裏話がなくて、ちょっと残念。

お能に携わるひとたちのあれこれを読みたいのよ~ん。

でも…
ドラマ撮影のために眼鏡をとった憲人、なんだかちょっと色気が出てきたぞ。
いえそれは眼鏡のせいでなく、葉月さんのせい?(おほほほ)
…ま、西門の色気にはかないませんけど~!(西門ファンのワタシ)

次号はお能シーン満載を、期待!

2008/12/02

「『源氏物語』の色辞典」

源氏物語の色辞典Book源氏物語の色辞典

著者:吉岡 幸雄
販売元:紫紅社
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吉岡幸雄さんのセミナーに行ってきました。
吉岡さんは、京都の「染司よしおか」の五代目当主です。「染め」(特に草木染め)というジャンルをとおして、いろいろなデザインやアートディレクションを行ったり、日本人であることを深く見つめるお仕事をしていらっしゃる方。
私は以前、京都にいったとき、「これだ!」と閃いて染司よしおかのお店にお伺いし、お店の方にいろいろお話をお聞きしたことがあります。

今回のお話は、主に「伝統を受け継ぐということ」。ひいては古典や古書物の中に、染めや色に関する記述はたくさんあるそうで、それらを辿り古きを訪ね勉強していらっしゃるということで、千年紀でもある「源氏物語」の記述に例をとり、いろいろなお話をしてくださいました。
様々な帖に現れるかさねの色の多様なこと、さらに登場人物や季節の移り変わりによる「色」の選び方の変化など、これは自分で紐解いても面白そうです。
また、成田空港第二ターミナル・サテライト到着コンコースのアートディレクションもなさったということで、こちらはいわゆる「伝統工芸」を表現し(漆や蒔絵や瓦や竹など)海外から到着した外国人、あるいは海外から帰ってきた日本人を、温かく迎えるための設えを心掛けたということでした。
これを見るためには海外に行かなきゃ!ですが、もし機会のある方、いらしたらぜひコンコースの壁や天井の素材、壁面装飾の漆や瓦にご注目を!

「『源氏物語』の色辞典」は、源氏物語五十四帖全てを読み解き、それぞれの帖に登場する色とその風景背景を、語ったものです。色のことはもちろんですが、源氏物語のストーリーのダイジェストにも触れられます。
私も今日購入してきました。

この本を読むのも楽しみですが、吉岡さんの話を聞くにつけ、自分がインテリアという「今の生活空間」に関わる仕事をし、同時に古典が好きで和物が好き、古典を勉強したり日本画を描いたりしていたという要素が、どんどんつながるようになっているのです。
自分の今後の方向性や深く感じ考えることのヒントをいただき、自分にとってたいへん発展性のあるセミナーとなりました。

★12/11〜16まで、東京の日本橋高島屋8階ギャラリーで、吉岡さんのお仕事の催しがあります。
「千年紀ー源氏物語の色」ー染織家 吉岡幸雄の仕事ー
というものです。
布の色を見たり、色の名前を知るだけでも、とても興味深い展覧会だと思いますので、ぜひ。私も足を運ぶ予定です。


2008/10/06

「西の魔女が死んだ」

西の魔女が死んだ (新潮文庫)Book西の魔女が死んだ (新潮文庫)

著者:梨木 香歩
販売元:新潮社
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映画化もされていますが、映画は未見。
何の気なしに読んだけど、心に残った。
たまたま昨日も書いていた、「魂と肉体」にまつわる話だ。
感受性の強い主人公の女の子・まいは、いろんな社会のことに疲れて学校にも行けなくなってしまい、おばあちゃんのところで暮らすことになるが、意外にもここで「自分で考え自分で決める」という魔女修行をすることになる。

ここにはいくつもの印象的な事柄が描かれる。
毎日規則正しく生活すること。鶏から卵を毎朝もらってくることで、得られる食べ物に自然と感謝するようになること。魂は肉体をもって初めて学びと成長ができるというおばあちゃんの話。直感を大事にすること。直感を大事にしすぎると執着になるということ。
そして、それらを全部、ひっくるめて、自分で考え自分で決めること。

でもそれは、魔女になることなのかしら?
ほんとの人間らしく、なるってことなのではないかしら?
それを「魔女」といわなきゃならないほど、今の状況がズレているということか。…それは、とても不本意な状況にほかならないなあ。
みんながその「魔女」というやつになったら、それはとてもシアワセな世界になるのにね。


2008/05/02

「カメ流」

カメ流Bookカメ流

著者:市川 亀治郎
販売元:角川学芸出版
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がきましたよ♪
ご存じ亀治郎さんの、初のフォトエッセイでございますよ♪
たくさんの美しい写真と、亀二郎さんが語る亀治郎について。
舞台のこと大河のこと、幼少時から回りにいらした方々とのこと、親しいお仲間のこと、いろいろな視点からいろいろなシーンが刻まれております。
三響会の三兄弟のことも語られているのが思いがけず嬉しかったり。
意外なことに興味があって、のめりこんでいらしたり。
一気に読んでしまいましたわ。

いろんなエピソードが興味深かったり、ひたすら前向きだったり、なんとも個性的だったりいたしますが、詳しくはやっぱり、この本で、亀治郎さんの文章で感じ取られるのがいちばんですわね。

↑のは「no image」でしたので、表紙だけちょこっと↓
200805022305000
…マイ・マックんと「カメ流」でした。


2008/04/20

謡う心、舞う心

近藤乾之助 謡う心、舞う心Book近藤乾之助 謡う心、舞う心

著者:藤沢 摩彌子
販売元:集英社
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先日の袴能にて、私のお能鑑賞のこれからを、きっと大きく左右するであろう感銘をいただいた、近藤乾之助さんの聞き書き。
いちばん最初に乾之助さんのお能を(偶然にも)拝見した直後に、この本の存在を知り、さっそく読ませていただいたのでありました。

前半(1/3ほど)に、乾之助さんの様々なエピソードが書かれ、後半はお能一曲一曲に関する乾之助さんの解釈…というか、「おもい」が語られています。
エピソードは、恩師のことやお父様のこと、若い修業時代を共にしたお仲間のこと、大好きな動物たちのことなど、真直ぐなご気性を感じ思わず微笑んでしまいます。
飼っていらしたカメにつけられている名前が「大乃国」「槙原」「平手造酒」など奇想天外(私には)だし、しかもそのカメちゃんはニヒルな感じ…とか(笑)。
また尊敬する師の方に対するお気持ちはいまだ少年のようで、キラキラした憧れの瞳で語っていらっしゃるのかしら、という雰囲気がこちらの気持ちまで楽しくさせてくれます。

お能に関する記述、こちらはとてもわかりやすい言葉で書かれていますので、初心者の私にもわかりやすく読みやすい。
一般に、奥が深く難解で、初心者には難しいといわれている師の芸談ですが、これを読むかぎりそんなことはありません。
尤も、私はあまりに初心者なので、乾之助さんのがわかりにくいなら、ほかのどなたかのがわかりやすいのか、ということ自体わかりませんが(苦笑)。お能を「わかる」ということがわかりませんしねえ。
けれども今後、いろいろな曲を拝見するなかで、このお話がきっと脳裏によみがえり、私のおもいを深くさせてくださる気がいたします。

全体に聞き手の藤沢摩彌子さんの、乾之助さんへの敬愛の念が溢れていて、乾之助さんのお能ひとすじの生き様と、愛に溢れたお人柄とあいまって、とても温かい、有り難い気持ちにさせていただける一冊。
とても大切な一冊です。

2008/04/13

呼ばれちゃいました

今日の仕事の帰り道に、地下街の広場でやっていた「古本市」。
なにげに立ち寄ってみたら、なんと、あなどれない充実ぶり。
普通、こういう場所でやっているものって、文庫とか漫画とかの古本がほとんどなのですが、ここでは文学全集や、美術書・思想哲学・文芸一般などなど、いわゆる「価値ある古本」が満載だったのですよ!

で、これまたなにげに見ていたら、見つけてしまいましたーshine
「対談 五人の人間国宝にきく 能と狂言の世界」
五人の人間国宝は、
シテ方・宝生流  近藤 乾三
小鼓方・幸流   幸  祥光
太鼓方・今春流  柿本 豊次
狂言方・和泉流  野村 万蔵
ワキ方・下掛り宝生流  松本 謙三
という方々。いずれも明治生まれの方で、私にはまったく馴染みがないのですが、聞き覚えのある「近藤乾三」師は、先日深い感銘を受けた近藤乾之助さんの、お父様ですよ!
パラパラとめくってみると、貴重なお話がいろいろありそうで、楽しみ!
この本は、昭和47年の初版本で、当時千円とありますが、古本市では千五百円で売られてました。
美しい装丁の、ハードカバーの、立派な一冊です。

もう一冊、「能面入門」なる一冊も購入。
これは、演技者である能楽師、能面をつくる作家、そしてその美を享受する観客、三様の立場から語った「能面」の話。
これまたパラパラと見ると、能面の付け方から構造から、基本的なありとあらゆることに始まり、深くは能面に潜む美しさ不思議さ、そのこころ、などが、たくさんのカラー図版とともに語られているもよう。
これまた、楽しみ!
ちなみに、この本は昭和59年刊行のもの。店頭では気付かなかったけれど、帰宅して見たら本の中表紙のところに著者の署名が…あらら、ちょっと貴重…?

そもそも何故古本市になど寄ったのかというと、近年出版されたのにも関わらず絶版になっている「亀井忠雄聞き書き」を探しているからなのです。
気長に探そうと思ていたけど、今日の収穫に刺激され、早く読みたくなって、帰りに図書館で貸し出し予約してきちゃいました。(近所の図書館、夜10時頃まで開いているんですよー!happy01
…というわけで、想定外に「呼ばれちゃった」日だったのでしたbook

2008/03/07

「きものがたり」

きものがたり (文春文庫)Bookきものがたり (文春文庫)

著者:宮尾 登美子
販売元:文藝春秋
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「きのね」を読んだあと、本屋さんでなんとなく宮尾さんの作品に目がいき、買い求めた一冊。

宮尾さんが実際にお召しになられていたお気に入りの着物のコーディネートがたくさんの写真で紹介されているだけでなく、その着物を着ていったエピソードなど語られていて、それがたいそう興味深い。
たとえば、「きのね」を書くために前田青邨夫人を訪ねたときのこととか、とても緊張して着物を選ばれ、なぜそれにしたかの決意のほどなど読むと、覚悟をきめてあの作品を書かれたのだということが伺い知れる。
ちなみにそのときの選んだものは格子の紬で、初めて会う目上の、それもかなり目利きの方に取材するのに紬(しかも普段着の代表、縞の柄)…とは私の発想にはなかなかなかったが、「お気に入り」であること、「若輩者である自分をそれ以上に見せない」「しっかりお話を伺いますという決意」のもとに選ばれたということ。
はたして、青邨夫人には会うなり「いいお召し物ですこと」とお褒めの言葉をいただいたそうで、これでまず最初のハードルをクリアした気持ちになられたそうだ。

それを選ぶためにどれほど気を砕いたかということが結果となってあらわれることを、おふたかたがよく熟知しておられたのだと思い、また常日頃そういう習慣を身につけていないと、ただあたふたとして的外れなことをしてしまうのだと感じ入る。
着るものも、心遣い、いってみればそのひとの全人格の現れなのだ。

選ばれているきものは、派手過ぎずに華があり、文章を書くひとらしい知的なおくゆかしさもあり、またそのセンスが(大変失礼だけど)とても私好み。
一般的なきものの本とは違い、その方の個性とともに、着るものの選び方が書かれているので、ならば私ならこうかなあ、などと想像が膨らむ。
ただひたすら眺めて、宮尾さんの審美眼やお好みをめでるのもまた楽しかりけり。

2008/02/27

「きのね」

いまさらながら再読しております。

きのね〈上〉 (新潮文庫)Bookきのね〈上〉 (新潮文庫)


著者:宮尾 登美子

販売元:新潮社
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きのね〈下〉 (新潮文庫)Bookきのね〈下〉 (新潮文庫)


著者:宮尾 登美子

販売元:新潮社
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以前読んだときはさほど歌舞伎を観ていなかったので、めずらしくも興味深くもあったけど、今回読むといろんなことが彷佛として(演目も、お家の特徴役者さんの特徴なんかもね)ますます興味深く読めます。
最近、建築法規関係やらおさまり詳細図面集やらマーケティングやら、なにやら堅い本ばかり読むはめになっていたので、久しぶりに熱中しております。主人公光乃に感情移入してしまう。
小説って、面白いわbook


2008/01/24

「花よりも花のごとく」

花よりも花の如く 5 (5) (花とゆめCOMICS)Book花よりも花の如く 5 (5) (花とゆめCOMICS)

著者:成田 美名子
販売元:白泉社
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以前、RAG友すぱちゃんから教えてもらって、なかなか読めないでいたお能マンガ。
やっとブックオフで全巻購入。(一冊100円だったなりー♪)
作者の成田美名子さんはその昔、「エイリアン通り」「サイファ」あたりに嵌り込んで読んでいたお気に入りの作家さんですが、ここのところはとんと、ご無沙汰していました。
相変わらず絵が綺麗です。
登場人物も、成田さんらしくユニークで魅力的です。
そしてみんな、「深く考える」よくできた人たちです。
お能についても、ものすごく取材されてるのが伺えます。

能舞台に関していえば、月並みですけどあの空気感、空間の振動波は絵で(しかも漫画というジャンルで)表現するのには限界がありすぎると思います。(これは漫画だからというのではなく、そのものの持っている「特性」が違うということです)
でもその背景にあるサイドストーリー(がこの漫画ではメインストーリーです)はとっても興味深く読めるし、なによりこれを読んでお能に興味を持つようになる方がたくさんいるであろうことが、素敵。
ここに出てきた曲を能楽堂で見てみたいと、素直に思いますもん。
やっぱり、漫画って、身近でとっつきやすいですし、お能はなにやら敷居が高い雰囲気ですものね。
さくさく読めて楽しかったー!
まだお話は続いているので、次の単行本が出るのが楽しみです。


2007/09/17

「アンジェリーナ」

アンジェリーナ―佐野元春と10の短編 (角川文庫)Bookアンジェリーナ―佐野元春と10の短編 (角川文庫)

著者:小川 洋子
販売元:角川書店
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佐野元春の曲から、小川洋子が連想するストーリーを紡いだ短編集。
「あの歌からこの物語を…」と驚く。
大好きな曲を聴いて物語を妄想するのはだーいすきな私だけど、それはひどくひとりよがりのもので支離滅裂だもの(だから、妄想!)

きっとひとによって、その曲への記憶や風景や情景がそれぞれだろうから、うーむなるほどと、得心するものもあれば、なにこれーと、叫びたいものもあるのかもしれない。
でも、物語を読むと、確かにその歌には、さらにこういうストーリーがあったのかもしれないという気持ちになる。あるいは、その物語の登場人物が、その歌を口ずさんでいるような気が、する。
小川洋子さんの、その歌への思い入れはとっても深いものなのだろうと思う。(プロの作家に対して“思い入れ”というのは失礼かもしれないけど。作品を出版するという時点で、すでに個人的レベルを脱しているのだから)

それは、大好きな歌への憧れもあってか、ファンタジックでちょっとせつなくて、でもそれでいて、すこしだけ、シュールだ。
奥のほうにしまってある佐野元春を、また聴いてみたくなった。

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お気に入り☆BOOKS

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    ブラフマンという不思議な生き物に関わった私の、ゆるやかな変化の物語。
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    シアワセとフシアワセの境目ってなんだろうかと、そのボーダーラインの不確かさはむしろシアワセな贈り物なんじゃないかと思わせてくれた作品。
  • 駒形克己: 「空が青いと海も青い」
    ぜんぶ広げると1枚の紙になってしまう、不思議な絵本。広げたり畳んだりしてみるとまた、構成が変化しておもしろい。書いてあることは、一言なんだけどけっこう科学的。
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    どのページを開いても、満面の笑顔になっちゃう。笑顔なのに、ウルウルしちゃう。子犬たちの成長が、愛情たっぷりの写真で綴られています。
  • 川上弘美: 「椰子・椰子」
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  • 西岡常一・小川三夫・塩野米松: 「木のいのち 木のこころ 天・地・人」
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